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2020年の4月1日より施行される「免税販売手続きの電子化」。
電子化によって、これまでは書面で行われていた購入記録票の作成や、パスポートへの貼付・割印などの手続きが廃止され、より効率的な業務が可能になります。
しかし、免税販売手続きの電子化を行うには、電子化に必要なインターネット環境整備などの他に、「承認送信事業者」として承認されるか、事前に承認送信事業者と契約するかを選ぶ必要もあります。
そこでこの記事では、「承認送信事業者」とは一体なんなのか、また承認を受けるための条件や、承認送信事業者と契約するために何をしなくてはいけないのかについて解説して行きましょう。
目次
承認送信事業者とは
承認送信事業者とは、免税販売手続きの電子化のために新たにできた名称で、後述する承認要件を全て満たす課税事業者のことです。
承認送信事業者となることで、それまで書面で行われていた購入記録票の手続きを電子化することが可能になります。
承認送信事業者の承認申請書については、2019年10月1日から提出することができます。
申請が承認された場合は、税務署長から申請のあった事業者に対し、承認に係る通知に併せて、「承認送信事業者」としての識別符号が通知されるようになっています。
また特例として、承認送信事業者と契約を締結することで、自らが購入記録情報を提供せずに手続きをすることも可能です。
条件については後述する「提供条件」を参考にしてください。
次項から、その承認を受けるために必要な条件と、承認送信事業者と契約を結ぶ際の条件について解説していきます。
承認送信事業者の承認条件
早速、承認送信事業者の承認条件について見ていきましょう。
詳しい条件は以下になります。
- 現に国税の滞納(その徴収が著しく困難であるものに限ります。)がないこと
- 購入記録情報を適切に国税庁長官に提供できること
- 輸出物品販売場の許可を取り消され又は承認免税手続事業者若しくは承認送信事業者の承認を取り消され、かつ、その取消しの日から3年を経過しない者でないことその他購入記録情報を提供する承認送信事業者として特 に不適当と認められる事情がないこと
引用URL:国税庁
提供要件
承認送信事業者と契約を結ぶことで免税販売手続きの電子化に対応する場合、購入記録情報を提供するための要件があります。
まとめてご紹介していきましょう。
- 輸出物品販売場を経営する事業者と承認送信事業者との間において、承認送信事業者がその輸出物品販売 場に係る購入記録情報を国税庁長官に提供することに関する契約が締結されていること
- 承認送信事業者が購入記録情報を国税庁長官に提供することにつき、契約に係る輸出物品販売場を経営する事業者との間において必要な情報を共有するための措置が講じられていること
(注)手続委託型輸出物品販売場については、その販売場に係る承認免税手続事業者でも認められます。
引用URL:国税庁
承認送信事業者による記入記録情報提供の流れ
続いては、承認送信事業者による記入記録情報提供の流れについても理解しておきましょう。
以下にその流れについて簡単にまとめておきます。
- 事前に承認送信事業者と免税店で契約し、必要な情報を共有
- 非居住者と免税店の取引
- 承認送信事業者者が国税庁へ購入記録情報を提供
このような流れで承認送信事業者によって記入記録情報提供が行われることとなります。
承認通信事業者が提供した情報の保存
承認送信事業者は、契約した輸出物品販売場に係る購入記録情報を国税庁長官に提供します。
その場合には、提供した購入記録情報又はその情報を出力することにより作成した書面を、その輸出物品販売場を経営する事業者に対して提供、又は交付する必要があります。
承認送信事業者は、輸出物品販売場ごとに、提供した購入記録情報を整理し、購入記録情報の提供を行った日の属する課税期間の末日の翌日から2月を経過した日から7年間、これを納税地又は購入記録情報の提供に係る事務所、事業所その他これらに準ずるものの所在地に保存しなければいけません。
この購入記録情報は、電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律施行 規則第8条第1項各号に掲げるいずれかの措置を行い、同項に規定する要件に準ずる要件に従って保存する必要があります。
また、購入記録情報を出力することにより作成した書面を保存する方法によることもできます。
この場合には、輸出物品販売場を経営する事業者は、その書面を、上記と同様の場所に同様の期間、整理して保存することとされています。
2021年9月30日までは経過措置期間
冒頭でもお話しした通り、免税販売手続きの電子化は2020年4月1日からスタートしていますが、今すぐに焦って行わなければならないというわけではありません。
2021年9月30日までは経過措置期間として扱われ、電子化でない旧来の方法でも手続き自体は可能です。
しかし、期間が終わる寸前まで電子化せず、トラブルが起きてしまうと期間内に間に合わなくなってしまう可能性があるので、計画的に電子化への移行を考えるようにしましょう。
まとめ
承認通信事業者についてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
これから新制度がスタートし、様々な点が便利になる一方でそのための準備も欠かせないものとなってきています。
近畿システムでは現在、お客様のニーズに合わせた免税システムをご用意しています。
電子化を早めに行なっておきたい、免税システムがどんなものか知っておきたいという方はぜひ一度チェックしてみてください。