2019.05.15
デジライター

電子カルテ導入時に必要な費用、導入時に見ておきたいポイント

電子カルテとは、従来的に記入されてきたカルテを電子的に編集管理してデータベース化したカルテのことを言います。
電子カルテを利用することによって、医療現場における各種業務を効率化できる他、病院内の情報を一箇所にまとめることが可能です。
今回はそんな電子カルテの費用から、導入時に見ておきたいポイントなどを紹介していこうと思います。
これから電子カルテを利用しようか検討している方は、今後の参考に目を通して頂けると幸いです。

近畿システムサービス管理部

近畿システムサービスは、店舗のトータルな提案を行うシステム開発会社です。免税システム、RFIDソリューション、電子署名等、多くの業種システムの開発実績がありますが、特に流通関連のシステムでは多数の実績とノウハウがあります。

電子カルテの導入に掛かる費用とは

電子カルテに掛かる費用は、製品の操作性や機能、実績、導入後のサポート等によって異なります。
ただ精密機械ということもあって、どの電子カルテも10000円では収まらないほど高価です。
基本的に電子カルテは10万円〜15万円以上と高価な製品が多いので、導入するためには初期費用をある程度貯めておく必要があるでしょう。

インターネット上に電子カルテの無料トライアルを実施している企業サイトが多くあるので、これから電子カルテの導入を考えている方は、まず始めに無料でデモンストレーションを行なってみることをオススメします。

導入時の費用面で確認しておくべきポイント

では続いては、電子カルテを導入する際の費用面で確認しておくべきポイントを見ていきます。
ポイントとしては、主に以下の3点です。

  • システムの特性
  • 将来的にかかるランニングコスト
  • 電子カルテを運用するだけの余裕があるのか

それぞれの解説に移ります。

システムの特性

電子カルテのシステムには、「カスタマイズ型」と「パッケージ型」のものの大きく2つの種類があります。

カスタマイズ型のシステムは、今行なっている運用に合わせて電子カルテを利用するものです。
大病院などの部門がそれぞれ分かれているような場所で導入されているシステムになります。
電子カルテのカスタマイズを行うので、稼働をするまでに1年以上かかる場合もありますし、大規模なシステム構築になるために導入費用も多くかかってしまうこともあります。

一方、パッケージ型のものはあらかじめ型が決められているので、カスタマイズ型と比べるとシステム構築にも時間がかからず、費用も抑えることができます。

ただ、近年のパッケージ型はあくまで基本の形のみで、運用する上では少しカスタマイズを行なってから利用することが多いです。
パッケージ型だからといって、完全にカスタマイズを行わないという考えて進めるのではなく、システムの構築にどれくらいの費用がかかりそうなのか、事前に確認しておくべきでしょう。

将来的にかかるランニングコスト

電子カルテの導入が決まったら、次は月々どれくらいのランニングコストがかかりそうなのか確認する必要があります。

ハードウェア費用やシステム費用はもちろん、近年はミドルウェアと呼ばれるソフトが導入されていることも多く、それぞれにライセンス料がかかります。
そのため、クライアントとなる端末が増えれば増えるほど、ライセンス料もかさんでしまいます。
月にどれくらいライセンス料がかかるのか把握しておくべきです。

さらに大病院などでの導入の場合には、部門ごとに連携するシステムを新たに構築しなくてはならないこともあります。
連携システムは場合によっては高額になることもあるので、導入が決まったら将来的にどれくらいの規模で電子カルテを使っていく見通しなのか、しっかり確認しておくことが大切です。

電子カルテの運用するだけの余裕があるのか

電子カルテを導入する際には、電子カルテのシステムを構築するための費用だけを意識していれば良いわけではありません。
電子カルテを利用するためにパソコンやタブレット等の機器端末を取り揃えなければなりませんし、大事な患者さんの情報を取り扱うためセキュリティの費用も必要になるでしょう。

電子カルテを利用する際は初期費用だけでなく、運用を充実させるための機材などを揃える余裕があるのかどうかも計算しておく必要があります。

費用面以外で電子カルテを導入する際に確認すべきポイント

では続いては、費用面以外での導入する際の注意点についてみていきましょう。

主な注意点は以下の2点です。

  • 従業員の理解を得ているか
  • 電子カルテの選定が適切かどうか

それぞれの解説に移ります。

従業員の理解を得ているか

電子カルテに限った話ではありませんが、新しい器具などを購入することでこれまでと違う業務フローに変わる場合には、従業員の理解を先に得ておくことが大切です。
従業員の中には電子カルテのような精密機器の扱いを苦手としている方がいるかもしれませんし、新しく仕事を覚え直さなくてはならない分の負担もあるためです。

従業員の理解を得るというのは簡単なことでは無いかもしれませんが、チームワークやお互いの認識は今後の事業に大きく関わるほど重要なものです。
どうして電子カルテを導入しなくてはならなかったのか、その目的を先にしっかりと説明するなどして、従業員が協力の得られるよう努力することが大切です。

電子カルテの選定が適切かどうか

電子カルテは医療現場において、カルテやレセプトなどの作成、処方や会計受付の効率化、病院内データの一括管理など、あらゆる業務を能率化する利点があります。

しかし、導入したからといって全てが全て上手くいくという訳ではなく、操作性や、機能、導入後のサポートといった大切なポイントを見過ごしていると、返って負担が大きくなる恐れがあります。
そのため、現状の問題を洗い出してから導入目的を明確化し、それに沿った電子カルテを選定することが一番望ましいです。

まとめ

いかがだったでしょうか?
今回は電子カルテの費用のお話しから、導入する際の注意点をお伝えさせて頂きました。
電子カルテは医療現場において、書類手続き等の作業をスムーズ化し、労力や時間を削減することのできる素晴らしいシステムです。
しかし、導入したらかといって必ずしも上手くとは限らないので、まずは現状の問題点を明確にして上で、それに沿った電子カルテが何なのかを模索していくと良いでしょう。

>>電子カルテについて詳しく知りたい方はこちら

おすすめの関連記事