2025.02.28
顧客管理システム

顧客管理システム(CRM)の開発手順は?費用相場やメリット・デメリットを解説

顧客管理システム(CRM)の開発手順は?費用相場やメリット・デメリットを解説

顧客との関係を構築することは、企業にとってとても重要です。既存顧客の傾向を理解することで、リピート率を高めることができるだけでなく、新規顧客の獲得もしやすくなります。

この記事では、顧客管理システムの開発について、手順を分かりやすく解説します。また、開発のメリットやデメリット、費用相場、顧客管理システムの種類などもまとめました。

近畿システムサービス管理部

近畿システムサービスは、店舗のトータルな提案を行うシステム開発会社です。免税システム、RFIDソリューション、電子署名等、多くの業種システムの開発実績がありますが、特に流通関連のシステムでは多数の実績とノウハウがあります。

 

 

顧客管理システム(CRM)の重要性とは

「Customer Relationship Management(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)」の略で、「顧客情報管理」を意味するCRMは、その名の通り自社の顧客情報を一元管理できるシステムです。

 

顧客管理システムは対顧客サービス事業で重要視されており、その理由の一つは、業務を効率化できること。手作業での顧客管理は顧客数が増えるほど時間がかかる上、人為的ミスも起こりやすくなります。顧客管理システムを取り入れることによって、無駄な工数を省いて機会損失を防ぐことが可能となります。

 

また、顧客の年齢や性別、購買情報まで管理できることでニーズの移り変わりに対応できることや、既存顧客との関係継続のサポートになる点も、顧客管理システムが重要視される理由の一つです。

 

顧客管理システムは3種類に分けられる

顧客管理システムは大きく分けて3つの種類があります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

クラウド型

クラウド型の顧客管理システムは、ベンダー(サービスを提供する会社)のサーバーにアクセスして使用します。インターネット環境があればどこからでもアクセスが可能で、導入コストは初期費用と月額以外にかかりません。

 

ただ、カスタマイズ性が低く、機能の追加には追加料金が必要になります。

 

オンプレミス型

オンプレミス型の顧客管理システムは、社内のサーバーにアクセスして使用します。

 

社外で利用はできない分、セキュリティが強固であったり、インターネットが使えない環境でも使用できるほか、クラウド型に比べて柔軟なカスタマイズが可能になります。

 

オリジナル型

オリジナル型の顧客管理システムは、自社に合わせて機能やインターフェースなどの全てをゼロからカスタマイズするタイプです。

 

時間やコストがかかるものの、特殊なサービスでの顧客管理を実現できるメリットがあります。

 

顧客管理システムを開発するメリット

自社専用の顧客管理システムを開発することで、自社の業務にフィットした顧客管理を効率的にできるようになります。これにより、顧客情報を集約し、今後のマーケティング戦略に役立てられるのが大きなメリットです。

 

成約率や離脱率の高い顧客の特徴やリピート率などを分析すれば、顧客の行動パターンや売上も予測できるようになるでしょう。

 

また、顧客情報の管理が属人化している場合、顧客管理システムを開発することで管理プロセスを統一し、属人化を解消するきっかけにもなります。

 

顧客管理システムを開発するデメリット

顧客管理システムの開発・導入にはメリットが多い一方、デメリットも。

 

顧客管理システムの開発を発注するにはやはり費用がかかります。搭載したい機能が複雑かつ多くなるほど費用が高くなり、100万円程度必要になることが一般的です。そのため、費用対効果を加味して開発を検討する必要があります。

 

また、これまでの顧客管理方法に慣れていた場合、顧客管理システムが社内に定着するまでに時間がかかることもあります。

 

顧客管理システムを開発する際の流れ

ここでは、顧客管理システムを開発する際の流れを詳しく解説していきます。

 

手順は以下の通りです。

 

  1. システムの機能や要件を決める
  2. 方針設計をおこなう
  3. 詳細設計をおこなう
  4. プログラミングをおこなう
  5. 機能ごとにテストする
  6. 運用テストの開始
  7. 運用開始

 

システムの機能や要件を決める

初めに、顧客管理システムにどのような機能を実装するかを決めます。そのためには、顧客管理に関する現状の課題を洗い出し、それらを解決するために必要な機能を明確にしていきましょう。

 

このステップは全ての基盤となるため、焦らず時間をかけることをおすすめします。

 

方針設計をおこなう

決まった要件に基づいて、どのような手法で開発するのかを決める方針設計をおこないます。データベースの構造や、どの開発言語を使用するかなどの環境的な部分をメインに決めていきます。

 

特に開発言語は機能に差が生まれることがあるため、開発したいCRMを軸に決めましょう。

 

詳細設計をおこなう

方針設計で大枠を決定したら、詳細を決めていきます。プログラミングが必要な内容を理解した上で、画面のレイアウト、使用する関数などを設計していきましょう。

 

プログラミングをおこなう

プログラミングは、ここまでで設計した内容通りに進めていきます。プログラミング作業を進めていく途中で仕様の変更が発生した場合、1つ目のステップである要件の定義まで戻らなければならないこともあるため、慎重に作業しなければなりません。

 

機能ごとにテストする

プログラミングが完了したら、実装した機能が正しく動作するか細かくテストしていきます。機能単位でテストを実施する「単体テスト」と、それぞれの機能を連結したときに正常にデータが受け渡しできるかをテストする「結合テスト」をおこないます。

 

運用テストの開始

機能ごとのテストが終わったら、運用を想定したテストをおこないます。全工程の最終確認作業です。ここでエラーが発覚した場合、エラーの原因を特定し、修正を繰り返します。

 

運用開始

運用テストが問題なくクリアできたら、運用の開始です。運用中にエラーが発生することも少なくないため、その都度対応できるようサポート体制も整えておく必要があります。

 

顧客管理システムの開発費用相場は?

顧客管理システムの開発を依頼する場合、一般的な費用相場は100万円程度で、内訳は次の通りです。

  • 要件の確定費用:20〜25万円前後
  • システム開発費用:60〜75万円前後
  • テスト・改修費用:15〜30万円前後

必要な機能や利用人数などの条件によって費用が大きく異なるため、見積もりの時点で複数の会社を比較しましょう。

 

まとめ

顧客管理システムを導入することで、顧客の満足度を高めることにより売上の向上も期待できます。これまで自社に合う顧客管理システムが見つからなかった場合でも、開発により自社ならではの機能を搭載した顧客管理システムで運用が可能になるでしょう。

 

また、顧客管理システムは、レジからの売上情報を分析できるPOSシステムと連携することで、顧客情報をさらに可視化できます。

 

近畿システムサービスでは、このPOSシステムと連動したあらゆるサービスを提供しています。在庫・店舗管理の強化やインバウンド顧客の増加を狙いたいとお考えの方は、お問い合わせフォームより、お気軽にご連絡ください。

 

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