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ソフトウェアの分類の一つであるミドルウェアは、アプリケーションを円滑に動作させるために欠かせないもの。しかし、どのような役割があるか理解し切れていないという人も多いのではないでしょうか。
今回は、ミドルウェアにはどういった役割があるかという基本をはじめ、ミドルウェアの種類や導入のメリットについてわかりやすくまとめました。また、ミドルウェアとソフトウェアの違いについても記事内で解説しています。
目次
ミドルウェアとは?
ミドルウェア(middleware)とは”ミドル”という言葉の意味の通り、OS(Macやwindowsなど)とアプリケーション(WordやExcel、Google Chromeなど)との間に入って、それぞれの機能の橋渡しを行うソフトウェアのことを指します。
ミドルウェアとソフトウェアの違い
ここで混乱してしまいがちなのが”ソフトウェア”と”ミドルウェア”の違いについてです。
物理的に触れることができるPC本体やマウス、ディスプレイなどの周辺機器はハードウェアと呼ばれ、それ以外のものは全てソフトウェアと呼ばれます。
つまり、OS、アプリケーション、ミドルウェアはそれぞれ、ソフトウェアの一部ということになります。
ミドルウェアの役割
ミドルウェアがOSとアプリケーションの間で機能するものだということはわかりましたが、実際にどのような役割を担っているのでしょうか?
以下で詳しく見ていきましょう。
システムのバックアップ
顧客を持つ企業がシステムを運用するにあたって重要なのが、顧客のデータを守ること。ミドルウェアは購買情報や講座情報などの情報が消失してしまわないようにバックアップしてくれます。
顧客の情報だけではなく、アプリケーションのデータやログなどのバックアップも、ミドルウェアが行います。
ジョブの効率化
システムを運用するには、バックアップやサーバーへの接続、ログの取得などといったジョブを行う必要があります。
しかし、これらの作業を手作業で行うとかなりの負担となってしまうため、ミドルウェアに任せて作業を自動化させることで効率化を図ることができます。
システムの監視
システムに異常や障害が発生した際にすぐに対処できるよう、システムを監視するためのミドルウェアも存在します。監視している項目は以下の通りです。
ノード監視 | サーバー、ストレージ、ネットワーク機器が正常に稼働しているかを監視します。 |
---|---|
リソース監視 | CPU、メモリ、ディスクなどの使用状況や容量を監視します。 |
プロセス監視 | サーバーが正常に起動しているか、サービスが通常通り動作しているかなどを監視します。 |
ログ監視 | OSのシステムログやミドルウェアのログに異常が起きていないかを監視します。 |
ミドルウェアの種類
ミドルウェアの代表例として挙げられるものには、
- webサーバー
- アプリケーションサーバー
- データベースサーバー
といった3つの種類があります。
これらの3つは上から順に3層になっており、現在主流のWeb3層構造と呼ばれています。
webサーバー
PCやスマートフォンからの操作内容をサーバーへ送り、情報を返してページに表示するのが「Webサーバー」です。普段Webで何かを検索して表示されるページも、Webサーバーを介して表示されているもの。利用者に最も身近なサーバーとも言えるでしょう。
いつ見ても同じ”静的コンテンツ”である場合は、Webサーバーに保存されているものがそのまま返ってきて表示されています。
その一方で、見る人やタイミングによって内容が変わる”動的コンテンツ(おすすめ商品や購入履歴が変わるショッピングサイトなど)”では、後述する「アプリケーションサーバー」に指示を出すことによってページが表示されます。
Webサーバーの代表例
- Apache
- Nginx
- IIS など
アプリケーションサーバー
JavaやRubyなどのプログラミング言語で構成されたアプリケーションを動かすためのサーバーが、「アプリケーションサーバー」です。Webサーバーからのリクエストに応じて動作し、レスポンスをWebサーバーに返します。
アプリケーションサーバーだけで完結できない場合(顧客の個人データが必要など)は、「データベースサーバー」にリクエストする必要があります。
アプリケーションサーバーの代表例
- Tomcat(Java)
- Unicorn (Ruby)
- Apache(PHP) など
データベースサーバー
そのシステムで取り扱われる大量のデータを保管し、必要に応じて取り出したり更新したりできるのが「データベースサーバー」です。データベース管理サーバーとも呼ばれます。
アプリケーションサーバーからリクエストがあった場合、そのリクエストに応えてデータの検索・書き換え・削除などを行います。
データベースサーバーの代表例
- Oracle
- SQL Server
- Sybase
- MySQL など
ミドルウェアを導入するメリット
ミドルウェアがどのようなものかがわかったところで、実際にミドルウェアを導入するとどのようなメリットがあるのかについて見ていきましょう。
主なメリットは
- 開発コストを抑えられる
- 高度な処理を実現可能に
- 異なるOS・ハードウェアで動作できる
の3つです。
開発コストを抑えられる
ミドルウェアは、システムに必要な機能がまとめられており、多くのソフトウェアに対応できる汎用的な機能が搭載されています。そのため、ミドルウェアを導入すれば、システムやアプリケーションの開発を行う際に、ソフトウェアの共通部分をはじめから構築をするコストが削減できるのです。
手間が省ける分、開発期間も短縮できます。
高度な処理を実現可能に
ミドルウェアなしでもシステムを動作させることは可能ではありますが、OSは汎用的な機能しかないため、複雑な処理は行うことができません。
ミドルウェアを導入することによって、より高度な処理が実現可能になります。また、OSやアプリケーションにかかる負担を軽減させることにも繋がります。
異なるOS・ハードウェアで動作できる
アプリケーションによっては、OSやハードウェアによって同じように動作してくれないものがあります。
ミドルウェアを導入することにより、OS・ハードウェアとアプリケーションに互換性がなくても、違いを吸収して動作してくれるのは大きなメリットと言えるでしょう。
まとめ
今やミドルウェアはシステム構築に欠かせないものとなっています。利用者にとって快適なサービスを提供するため、円滑に運用を進めるために、ミドルウェアについての基礎を理解しておきましょう。
近畿システムサービスでは、店舗管理や顧客管理など、業務効率化サービスを提供しています。導入を検討されている方は、まずはお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。