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2020年から免税販売手続きの電子化が進んでいますが、導入の状況はいかがでしょうか。
完全電子化へと移行すれば、電子化に対応していないお店では免税販売ができなくなります。
手続きや機器の用意には一定の時間がかかるため、「移行期間があるから大丈夫」とゆっくりしていると、あっという間に期限を迎えてしまうかもしれません。
そこで今回は、免税販売手続きの電子化の概要を説明し、電子化に必要な準備や費用について紹介します。
目次
免税販売手続きの電子化
まずは、免税販売手続きの電子化やその目的などについて見ていきましょう。
そもそも免税とは、商品にかかる消費税を免除することです。
消費税は、日本で消費されるものにかかる税金のため、観光目的で来日している外国の人が自国に持ち帰って使う場合は免税となります。
これまでは免税を受ける際に、商品購入店舗に購入記録票を作成してもらい、ペーパーで申請したり保管したりしていました。
この一連の手続きをペーパーレスで行い、必要な情報を電磁的記録で提出することを免税販売手続きの電子化と呼びます。
電子化の目的
免税販売手続きを電子化する目的とは何なのでしょうか?
最大の目的は、事務作業の軽減でしょう。
購入記録票の作成には時間がかかりますし、パスポートに貼り付けたり割り印をしたりするために、パスポートを傷めたりすることもあります。
電子化によってこれらの作業が軽減されるため、免税手続きにかかる時間を短縮できるでしょう。
時間短縮になれば、外国の人にとっても便利になり、「もっと買い物をしよう」という気持ちになるかもしれません。
また、事務作業に時間を取られないことで接客に時間をかけられるため、顧客満足度がアップして売上向上にもつながる可能性もあります。
10月に完全移行
免税販売手続きの電子化は、2020年4月1日からスタートしており、現在は移行期間中です。
電子化へ完全移行するのは、2021年10月1日からで、それまでに電子化対応していなければ、免税販売ができなくなるため注意してください。
免税手続きの電子化に必要な準備
電子化に向けて、周辺機器を準備する以外にも手続きが必要です。
ここでは、免税手続きの電子化に向けて必要な準備について紹介します。
免税電子化システムの導入
免税手続きの電子化によって、国税庁へ情報を送信する方法には2通りあります。
事業者がソフトウエアなどを活用して、国税庁の免税販売管理システムに直接送信する方法と、税務署の承認を受けた承認送信事業者を通じて、国税庁の免税販売管理システムに送信する方法です。
直接送信するためには、購入記録情報を送信するシステムを導入しなければなりません。
承認送信事業者との契約
事業者が直接送信せず、承認送信事業者を介して送信する場合には、事前に承認送信事業者との契約が必要です。
電子化運用を始める前に、事業者との契約をしておきましょう。
先ほど紹介したように、承認送信事業者となるには税務署の承認が必要なため、契約の際には、承認を受けた事業者かどうかのチェックも忘れないようにしてください。
書類の提出
電子化に向けてのインターネット環境の整備やソフトウエア・システム導入ができたら、お店の所轄税務署へ「輸出物品販売場における購入記録情報の提供方法等の届出書」を提出しましょう。
届出は、輸出物品販売場ごとに必要です。
また、e-Taxを利用して提出することも可能。
手続きが完了すれば、輸出物品販売場ごとの識別符号が付与されます。
ただ、識別符号の付与にはある程度の時間がかかるため、時間に余裕を持って届出書を提出しましょう。
免税システム導入に必要な費用
最後に、電子化に向けた免税システム導入には、どういったものに費用がかかるのかを押さえておきましょう。
周辺機器
電子化した情報をインターネットを通じて送信する必要があるため、インターネット回線の整備やパソコン、タブレット、スマホ、プリンターなどが必要になるでしょう。
その他には、ハンディタイプの読み取り用機械が必要になる場合もあります。
ただ、導入するシステムや契約する事業者によって必要な機器が異なるため、各事業者に問い合わせてください。
契約料
承認送信事業者との契約には料金がかかるのが一般的です。
契約してから使用するソフトウエアやアプリの使用、周辺機器のレンタルも有料な場合があります。
事業者によっては、初期費用も固定費用もかからず、使った分だけお金を支払えば良いところもありますが、月額基本料を定めているところもあります。
使いやすさや料金、アフターフォローなどのその他のサービスをさまざまな側面から見て、自分のお店に合った事業者を選ぶようにしましょう。
まとめ
免税販売を続けるには、必ず電子化にしなければなりません。
購入記録情報など重要な情報を電磁的に管理する必要があるため、セキュリティ対策についても考える必要があるでしょう。
電子化に向けて、周辺機器にかかる費用や契約料などの経費にばかり目が向いていると、スタッフが使いにくい場合もあります。
経営者としての視点と合わせて、機器の使いやすさや困ったときのサポート体制はどうなのかなどの観点を持って、免税販売における電子化の準備を進めていきましょう。